一昨日、12月議会が終わりました。
今回、「議案第94号 令和元年度福岡市一般会計補正予算案」について、その一部にスタートアップ支援施設運営事業の債務負担行為の補正額7,233万円余があげられていました。これに対して、私たち「緑とネット」は反対討論を行いました。
以下、私たちの反対討論です。
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旧大名小学校の校舎を活用した企業のスタートアップ支援施設を運営する事業の一環として外壁改修工事が行われているのですが、外壁改修工事に係る今年度当初予算額は約6,690万円で、執行額が約6,770万円。
この外壁改修工事は、今年の8月までに完了予定とされていましたが、想定よりも著しく劣化し、改修箇所も多かったことなどから、作業に時間や費用がかかったために予算を上回り、しかも南面の工事は着手できなかったということです。残る南面は、年度内には着手するけれども工事完了が令和2年度になることから、外壁3面の工事執行額よりも上回る額の債務負担行為となっています。
校舎は、築90年以上の建物で、「想定以上に劣化していた」との説明でしたが、当初予算の2倍を超える事態は極めて問題であると考えます。
全面にわたる目視確認もされたとのことですが、外壁南面は日射による老朽化が他の外壁3面よりも劣化しやすいということは、専門家であれば事前にわかっていることです。日射による影響が大きい南側だけでも打診調査は足場を組んだもので行うべきではなかったと考えます。
「利用者の利便性や安全性を確保しつつ、施設運営を継続しながら施工される工事であり、施設運営を継続しながら適切に施工していく」との答弁でしたが、
施設利用と並行した改修をするとした工事だからこそ、安全性確保は重要で、それなりに時間がかかることも予測できることです。他の外壁3面合計の改修費を上回る費用がかかることなどが今事業の運営や工事計画に反映されておらず、結果的に費用がかさんでいます。
人工島への都市高速道路延伸工事においてでも当初予定額が250億円であったものが既に400億円を超えており、西鉄大牟田線高架化事業でも事業期間が延長される事態が起こっています。いずれも工事をやってみないと分からないというずさんと言える事業が立て続いており、今回の外壁改修も同様なずさんな事業といわれても仕方がありません。事業推進に前のめりになり過ぎることが事前調査の慎重さを欠くことや判断を鈍らせた改修計画となり、結果として市民負担増を生み出しています。一旦利用を止めて短期間で集中して改修工事をした方が利用者の安全を図れると共に費用削減になると考え、反対するものです。