タグ別アーカイブ: 地下鉄七隈線陥没事故

交通対策特別委員会を傍聴しました。

1/19午後、少子高齢化対策特別委員会が午前中で終了したため、午後は交通対策を傍聴しました。

ちょうど、博多駅前道路陥没事故についての内容でした。
交通対策特別委員会

1.道路仮復旧箇所の地盤改良について
仮復旧後の路面沈下の状況や改良結果の報告

2.事故の原因究明に向けて
検討委員会設置し、事故の原因と再発防止策の検討を行う

3.補償対応について
相談等の状況や損害賠償の協議、基準等に関すること

当局からの説明後、数人の委員からの質問や意見要望などが飛び交いました。

先ず、12月議会で各会派からの質問に対して、情報開示がなされなかったことについて、質問と意見が出されました。

答えとしては、“公開する姿勢で向かいたい”とのことでしたが、なかなか全貌は明らかにはならず、市民が納得できる情報開示が必要だと思いました。

二度と、いや四度と起こさないためには、より一層の安全対策と人を大事にする、人を育て技術等を継承することに、もっとちゃんと力を入れていかなければいけません。

原因究明は、検討委員会で出される、それを見守るとの答えにも、危機感が足りないと感じました。

目に見えないものに、如何に予算をかけることが大事なのか、それができていなくて足元から崩れ落ちてしまった。

市政全体の在り方から見直しが必要だと思います。

安全対策、人を大切にすること、教育や保育、環境保全などなど、答えが直ぐには出ない、目には見えにくいことこそ充実させていくことが、これからの時代は必要だと思います。

(森あや子)

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地下鉄七隈線陥没事故の原因究明を!

11月8日午前5時ごろ、地下鉄七隈線延伸工事で道路陥没事故が起きました。陥没は縦30メートル、横27メートル、深さ15メートルにも及び、ガス、電気、通信、上水道、下水管のインフラも寸断され、またビルの基礎が露出し避難勧告が出されるなど甚大な被害が生じました。多くの事業所・企業の協力を得て7日間で復旧でき、髙島市長のリーダーシップを評価する声もありますが、そもそも事故が起きた原因の究明が必要です。

●安全性よりも経費削減を優先

事故の原因究明は国立研究法人土木研究所に委ねられていますが、もともと工事の技術的検討は福岡市地下鉄七隈線建設技術専門委員会でなされており、「ナトム工法に対する懸念」と「ボーリングのデータから地盤に脆い部分があり得る」ことが指摘されていました。ナトム工法で行うことは承認されましたが、トンネルの深さを1メートル下げるとともに「薬剤注入で地盤を補強すべき」と言われていました。しかし12月3日の西日本新聞の報道によると、鉄枠を倍にすることで補強し、薬剤注入による補強がされなかったことが明らかになっています。11月30日の交通対策特別委員会での交通局の答弁からも、ナトム工法の問題と岩盤の補強がされなかったことが原因だと考えられます。

では何故この工法で施行したのか? 延伸工事は工事区間1.4km、事業費450億円。当初から工事費が高いと指摘されており、採算性が問題となっていました。ナトム工法は本来山岳の比較的岩盤が丈夫な場所で採用されるもので、千年前は海であった博多駅周辺では不適と言われています。福岡市の技術専門委員会でもその点は指摘されていましたが、「開削工法よりも安い」ため、“ナトム工法ありき”で進められたのではないかと推察されます。

市長は事故直後の記者会見で「はらわたが煮えくりかえる」と発言していますが、発注の責任者としての自覚がないのは問題です。

(荒木龍昇)

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